デスクワークをしていると、肩や首がこってしまいますよね。
仕事に集中してパソコンに向かっていると、気づけば何時間も座りっぱなし。同じ姿勢のまま画面を見続け、肩や首はガチガチ・・
「このつらさを何とかしたい。」
「なぜ座っているだけなのに、こんなに肩がこるんだろう。」
そう感じている方は少なくありません。
この記事では、デスクワークで肩こりが起こる理由をわかりやすく解説し、研究で分かっている効果的な対策について紹介します。
結論
デスクワークによる肩こりには、環境(モニターの高さ、椅子、デスク)を整えることと、身体を動かす習慣(ストレッチ、姿勢を変えるタイミング)を作ることの両方が関わっています。どちらか一方だけでなく、組み合わせて取り組むほうが、研究上も効果が期待しやすいとされています。
この記事はこんな人におすすめ
- デスクワークで肩こりがつらく、何から対策すればいいかわからなくて知りたい人
- 環境を整えるのえたらいいのか、運動したらいいのか気になる人
本題に入る前に、知っておいていただきたいこと
対策を続けても改善しない場合や、しびれ・強い痛みを伴う場合は、環境や姿勢だけの問題ではない可能性があります。自己判断で様子を見続けず、医療機関への相談を検討してください。
エビデンスの要約
- デスクワーカーにおける頸部痛(肩こりを含む)の年間有病率は42〜63%とされ、他の職業と比べて頸部痛が多い職種として知られています。長時間の座位、反復する作業、静的な姿勢、体に合っていないデスク環境が、そのリスクを高める要因として挙げられています。
- 職場での介入方法を比較したシステマティックレビュー・メタアナリシスでは、すでに症状があるデスクワーカーに対しては、複数のデスク環境の調整(環境調整)が効果的である一方、まだ症状がない一般のデスクワーカーへの効果は根拠が弱いとされています。
- 運動については、すでに症状があるデスクワーカーに対して、頸部・肩の筋力トレーニングが痛みの強さを軽減する効果を示した一方、症状のないデスクワーカーへの効果ははっきりしていません。頸部の持久力運動とストレッチを組み合わせた運動は、「リスクの高いデスクワーカー」に対して有効である可能性を示す質の高い研究も報告されています。
- モニターの角度など、頸部の姿勢に直接影響する環境調整は、一部のデスクワーカーに有効である可能性が指摘されています。
なぜそう言えるのか
デスクワークでは、同じ姿勢を長時間続けること自体が、首・肩まわりの筋肉に持続的な負荷をかけます。環境(モニターの高さ、椅子の高さ、デスクの配置)が合っていないと、この負荷がさらに大きくなりやすいと考えられます。
一方で、環境をどれだけ整えても、長時間同じ姿勢を続けること自体の影響は残ります。そのため、環境調整と、こまめに姿勢を変える・身体を動かす習慣の両方を組み合わせることが、研究の傾向とも当てはまります。
実際のセルフケア
- モニターの高さ・椅子・デスクを調整する。
- 1時間に1回程度、姿勢を変えたり・立ち上がったりする。
- 首・肩の軽いストレッチや、肩甲骨を動かす運動を合間に行う
(関連記事「肩こりに肩甲骨ストレッチは効果がある?」「作業療法士が実践!肩こりが楽になったセルフケア7選」も参照してみてください)
注意したいNG行動
- 環境を整えたのに、長時間、座ったままで、姿勢を変えす同じ姿勢を取り続ける
- 逆に、運動だけ頑張って行い、モニターや椅子の高さが合っていない状態で作業する
- 合ってないデスク環境で痛みを我慢しながら、長時間作業を続ける
受診の目安
次のいずれかに当てはまる場合は、医療機関の受診を検討してください。
- 環境調整とセルフケアを数週間続けても改善しない、悪化している
- しびれ、脱力、強い頭痛を伴う
まとめ
- デスクワークの肩こりは、環境(モニター、椅子、デスク)と、動く習慣の両方が関わる
- すでに肩こりの症状がある人には、環境調整、運動どちらも一定の効果が支持されている
- どちらか一方ではなく両方取り組むことが大事
作業療法士の視点
・モニターが低いと頭部前方位(頭が前に出る姿勢)になりやすくなります。頭部前方位は首や肩の負荷が大きくなります
・テーブルが低くかったり、高かったりすると手の位置の高さが変わるため、肩の屈曲角度も変わります。会社など机の高さが調整できない場合には、机との距離を変えることで、肘の角度と肩の角度が変わります、近づくと肩が下がり肘が深く曲がり、遠ざけると肘が伸びて肩が上がります、キーボードの打ちやすさなど考慮して肩の楽な位置を探してみるのも一つの方法です。
参考文献
- Workplace-Based Interventions for Neck Pain in Office Workers: Systematic Review and Meta-Analysis. Phys Ther. 2018;98(1):40-57.

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